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音楽が饒舌過ぎてはいけない、というが

音楽が饒舌すぎる、って何だかおかしな表現ですよね

ようするに映画でも何でもBGMで鳴っている音楽が”語り過ぎる”ことを言い表しているわけですが、かつて僕が演出を手掛けた芝居を観たある方からこんな事を言われた事がございます

「話はともかく音楽が多すぎる」

一人芝居の場面が多い芝居で、暗転中だけでなく舞踊の場面や見立ての場面での効果としての音楽も多かったせいでしょうか、僕としては吟味してバランスを考え、物語に添えるという意味でほどよく、な加減のつもりだったんですがその方にとっては飾り過ぎに思えたんでしょうね

何にせよ音楽が突出しすぎたり印象に残り過ぎるのはどうかと思いますが映画でもたまにそういうのがありまして
マーティン・スコセジ監督の映画などは結構その時代背景になったヒット曲が満載、というのが珍しくないわけで『グッド・フェローズ』はそれが効果的だったものの『カジノ』はちょっと五月蠅すぎる印象があってあまり好きではない映画です

音楽といえば最近観た『ベイビー・ドライバー』

音楽が饒舌過ぎてはいけない、というが



僕はまったく情報なしで観たのですが”ミュージカル・カーチェイス映画”(町山智浩氏談)と言われる映画らしく冒頭から音楽に合わせて絶妙なハンドル捌きを見せたりタイトルロール(ワンカット長回し!)で口パクしながら街を歩いたりと、まさに音楽も主役級
最初はこの調子だと五月蠅いのかな、と少々心配したものの終わってみればすべての音楽が無ければ意味ナシ!と言えるほどジャストフィット

もっとも、ミュージカルといっても『ラ・ラ・ランド』(これも楽しい映画でしたが)のように出演者が歌う場面はないのでミュージカルではないのですが、音楽に合わせた車のアクションシーンは見応え十分でしたね

今年観た映画で間違いなくベスト1、と言えるほどの痛快な映画です
(是非映画館で体感する事をおススメします)

上映館は意外なほどに少ないですけどね
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