魔の刻

稽古日

夕刻が近づくと演出はきまって胸騒ぎを覚える

(今夜は集まるんだろうか・・・)

夕方5時から6時は演出家にとっては“魔の刻”である

たとえばこんなメール

「今夜は用事が出来て行けません、ごめんなさい」

こんなメールを読んで演出はこう思う

(ああ・・・やっぱり来たか・・・・)

こういう時の失望感は演出の立場でないとなかなかわからない

(劇団というものがあれば本来なら制作スタッフなどの裏方が行う仕事だが)苦労して稽古場所を確保し役者のスケジュールに配慮して調整してようやく決めた数限りある“稽古日”
一人でも参加すれば無駄にはならないがそれでも少なからず失望感が沸き起こるもの

とはいえ
考えてみればこちらに謝られてもどうしようもない事である
確かに稽古に穴があくことも無きにしも非ずであり相手がいればその相手には多少なりとも迷惑がかかる
が、稽古を休んで困るのはむしろ本人である

相当な自信家ならともかく
稽古なくして本番はナシ


最後に恥をかくのは役者

だが芝居の失敗は演出の責任になる


だからこそ演出にとっても役者にとっても稽古は大事なのである


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